シャトー M

「城を眺めるようになりました。毎日、色が変わるんです。あ、今日は何色だなとか考えたりして。」

築25年、窓から熊本城がきれいに見える、城viewなマンションの改装工事をご依頼いただきました。

職場から徒歩数分の立地に心奪われ、ほぼ即決で購入された物件です。

設備機器も内装も、とてもきれいな状態だったので、なるべく今あるものを活かすプランを検討することに。

その中でも、施主様のライフスタイルと、お好みの雰囲気に近づくよう、空間編集作業をすすめていきました。

扉のないオープンな食器棚やクローゼット。

「これまで棚の奥に眠っていた食器や服たちをこれからはたくさん使えそうです」と奥さん。

メインの廊下とは別に、壁を抜いてつくった秘密の通路。

「この通路がお気に入りで、ここしか使ってません」とご主人。

内装の仕上げは、北欧ヴィンテージの家具が合うよう、色や素材を施主様と一緒に選びました。

コンクリート躯体を見せるための、クロス剥ぎの作業は、施主様が毎日お仕事後現場に通われて、DIYされました。

力が強すぎると躯体に傷をつけてしまう、弱いとクロスがなかなか剥がれないという繊細な作業を、ご主人が「穴子をさばく感覚に似ています！」と楽しそうに話されていたのが印象的です。

お引渡し後も、次はあそこをこうしようと、アイデアがわいているそうで・・・

熊本城を望むこの部屋が、これからは施主様ご家族の城になっていくようです。