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RENOVATION JOURNAL vol.21新モデルルーム完成 −ルームツアーへようこそ−
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こんにちは。熊本のリノベーション専門会社ASTERです。
リノベーションに関する情報や、スタッフの日々を発信する「ASTER RENOVAION JOURNAL(アスター・リノベーションジャーナル)」
新屋敷のヴィンテージマンションを舞台に進めてきた、新モデルルームプロジェクト。
vol.18では物件選びの舞台裏を、vol.19・vol.20では間取りや素材・納まりの工夫をご紹介してきました。
今回は写真とともに、実際の暮らしをイメージしながらお部屋をぐるりとひとまわり!
細部に宿るこだわりをお伝えできるよう、見どころをぎゅっと凝縮しました。

玄関を開けると、まずは印象的な廊下が広がっています。
足元には外と内を緩やかにつなぐタイル、視界をよぎる借景のグリーン。
そして、リビングからまっすぐに通り抜ける風。
ヴィンテージマンションならではの余裕ある抜けと、立地の良さが重なり、
玄関に立った瞬間から「ここで暮らす心地よさ」が想像できるアプローチになりました。

廊下を抜けてLDKに入ると、目に飛び込んでくるのがⅡ型の対面式キッチンです。
キッチンは、ダイニング側に設けたシンクと、IHコンロを備えた壁側のカウンターの2列構成。
コンロ側は、左官材「モールテックス」で仕上げたカウンター。
手前側のシンク台は木の質感を生かした造作のカウンターとステンレスのシンク一体天板の組み合わせにすることで、リビングから眺めた際、空間になじむよう計画しました。
扉にはオーク材の突板を使い、スモーキーな色合いの特殊ウレタン塗装仕上げで、落ち着いたトーンに整えました。
キッチンまわりといえば、ぜひじっくりご覧いただきたいのが、タイルの使い方です。
壁には大判のタイルを用い、目地の本数をできるだけ少なく抑えています。
「タイルは好きだけれど、目地掃除が大変そうで…」というお声をよくいただくのですが、
タイルのサイズや貼り方を工夫することで、お手入れの負担を軽減しながら、意匠的な美しさも両立させることができます。

床もキッチン側はタイル仕上げ。
LDKのフローリングとの境界部分には、真鍮のフラットバーを“見切り材”として使用しています。
段差を設けず、細い1本のラインで素材の切り替えを表現し、空間全体の線が増えすぎないようコントロールしました。
さらに、今回のキッチンで大きなチャレンジとなったのが「レンジフードを天井に納める」という選択。
一般的なキッチンで必ず目に入るレンジフードを省き、天井面にすっきりと収まる換気扇を採用しました。
ASTERとしても初の試みで、実験的な一面も持ったキッチンです。

リビングの裏側に回り込むと、そこにはウォークスルー型の収納のスペースが広がっています。
脱衣室・洗面スペースに直結し、洗い終わった洗濯物をそのまま収納できる、ファミリークローゼットです。
「洗う・干す・しまう」が一直線につながっているので、家事動線はとてもコンパクト。
モデルルームをご見学の際は、ぜひぐるりと一周して、動線も一緒に体感してみてください。

洗面室は、モールテックスで造作したカウンターにタイルの壁、大きなミラーを組み合わせ、ホテルライクな雰囲気に。
Mieleの洗濯機もサイズを細かく計算し、造作カウンターの中にぴったりと納まるようにしています。
「ただ置くだけ」ではなく、インテリアの一部として見せる計画にすることで、日常の家事スペースもぐっと心地よく。
リノベーションならではの楽しさ、自由度を感じていただける空間になりました。
一方で浴室は、ユニットバスを採用しています。
マンション特有の漏水リスクや、階下への影響を考えると、ユニットバスはタイル貼りのバスルームよりも安心度が高く、メンテナンス性も良好です。
モデルルームだからこそ「尖った選択」をすることもありますが、今回は実際の暮らしを想定して、デザインと現実的な安心感のバランスを重視しました。

書斎は造作本棚と窓に向いたデスクがコンパクトにまとまり、仕事や読書に集中できるベストサイズに。
寝室は、夫婦2人暮らしをイメージした、落ち着いた空間です。
ヘッドボードを兼ねた造作収納には、コンセントや小さな読書灯をさりげなく仕込み、顔まわりに好きな本や小物を置けるスペースをつくりました。
床をタイルに切り替えたスペースも設けたり、グリーンを並べたりと暮らしに合わせて使い方を変えられる余白も残しています。

モデルルームのインテリアには、私たちASTERが営むインテリア複合施設〈CONCEPT STORE A.〉で購入できる家具やアートを取り入れています。
写真の中に写り込んでいるスツールやアート、グリーンの一部は、実際にショップでお選びいただけるアイテムたち。
今後はショップスタッフとも連携しながら、モデルルーム発のおすすめアイテム情報も、少しずつ発信できたらと思います。
130㎡というゆとりある広さ、中古マンションならではのロケーション、素材と納まりにこだわった内装…。
大人の上質な暮らしをイメージして、贅沢な印象に仕上がったモデルルーム。
とはいえ、金額面では、新屋敷エリアで販売されている新築マンションと比べても、広さを考えると「むしろ現実的」と感じられる価格帯でもあります。
資産価値や立地、将来の暮らし方まで含めて考えたときに、ヴィンテージマンションをベースにしたリノベーションという選択肢が、ぐっと身近に感じられるのではないでしょうか。

今回のシリーズでは、物件選びから間取り、素材・納まり、そして完成した空間まで、新モデルルームづくりの裏側を4回にわたってお届けしてきました。
最後にお伝えしたいのは「写真や文章だけでは、どうしても伝えきれない心地よさがある」ということです。
窓の外に広がる緑の借景。
実際の面積以上に、広々と感じられる視界。
無垢の床や自然石、モルタルやタイルの質感。
こうした要素は、やはりその場に立ってみて、はじめて感じていただけるもの。
現在、新屋敷モデルルームでは事前予約制の完成見学会を開催中ですので、ぜひ実際の空間を体感しにいらしてください。
リノベーションを具体的に検討されている方はもちろん「いつかは」とぼんやり考えている方、まだ情報収集中という方も大歓迎です。
見学予約はコチラ

今回もお読みいただき、ありがとうございました。
次回以降は、新モデルルームづくりを通して見えてきた素材やパーツ選びについて、少しマニアックな視点からお届けできればと思っています。
それでは、また次回のJOURNALで。
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